転轍器

古き良き時代の鉄道情景

2014-01-01から1年間の記事一覧

日南2号

DF50553〔大〕牽引の1207レ“日南2号” 大阪発宮崎行寝台急行“日南2号”が停車駅南延岡で小休止、ここでDF50重連の西鹿児島発門司港行長距離鈍行530レを待ち合せる。南延岡駅構内は煤でくすんだ跨線橋、上下線の機関車停止位置の給水塔、画面左奥に見える構…

梅田貨物駅

新大阪から東海道下り緩行線に乗って車窓を観察すると、3本の複線が通っていることがわかる。淀川に3列のトラスが架かっていて川を渡り終えると1本の複線は車窓から遠ざかって行き、大阪構内へは複々線で入って行く。あの線はどこへ行くのだろうかと疑問を抱…

キュウロク…2輛

駅から線路端を歩いて長い編成が収まる高い位置を探していた。背後から汽笛の音が聞こえる。思わず振り向くと足元のレールには車輪の振動が伝わってきてまるで怪物が早足で迫って来るような切迫感を味わう。犬走りの脇に寄って遠慮がちに構えた構図はあせっ…

スユニ61 300番台

郵便と荷物の合造車、スユニ60とスユニ61は幹線筋ではない亜幹線で主に使われていた。普通列車に併結する郵便荷物輸送にはちょうど良いサイズだったのかもしれない。趣味誌をひも解くとスユニ61には4つの番台区分があって、0番台はオハニ61から、100番台はオ…

廣平橋梁

国道387号線から道なき道を山中に分け入った高台からみごとな9連アーチの廣平橋梁を俯瞰できる魅惑の場所があった。涌蓋山が全貌を現し、遠く地熱発電所の蒸気があがっているのも見える。小国杉を背景に棚田とコンクリートアーチ橋のこの景色はまさに幻想の…

別府湾のぎらぎら

東別府駅の裏山を峠を目指して登った山腹から別府湾が望める。東別府から西大分にかけてのシーサイドコースは高崎山が一気に別府湾にせり出す地形で鉄道と道路は海岸線をなぞるように敷かれている。上り線は眼下に高崎山トンネルの出口が見え、海岸線回りの…

しおじ

スハフ14 下関運転所客車洗浄線の西端から何本もの長い編成が休んでいるのが見える。真新しい客車は12系の特急版、14系座席車で、スハフ14の端面の愛称窓に掲げられた「しおじ」に魅かれ画面に収める。臨時特急“しおじ”は大阪〜下関間に運転され、電車“しお…

久保田

長崎本線久保田は蒸機時代に上り列車で通ったことがある。あまり記憶には残っていないが、進行方向右側の席だったので駅本屋側の景色しか視界にはなく、もし進行左側の広大なヤードを見ていたら目に焼きついていたにちがいない。当時大きな駅の貨物ヤードは…

若松から東折尾への道順

若松からの下り線 若松〜東折尾(操)間には若松機関区9600仕業の小運転が多数設定されていた。折尾構内の折返し線は使えず中間経由で往復していたものと思われる。577レはセフ+ワフ+トラ×18+セフの積荷は何なのか摩訶不思議な編成であった。 49654〔若〕…

南大嶺

蒸機全盛期の昭和47年夏休み、かねてから気になっていた美祢線に足を踏み入れた。当時美祢線の情報はほとんどなく、ダイヤを見ながら石灰石貨物の始発駅─重安・美祢・南大嶺─のどこにしようかと迷ったが、機関車+貨車+客車1両の編成に魅かれて大嶺支線の…

EF12

手元にある車輛配置表昭和48年版によるとEF12は全17輛で、1〜7・12〜17が高崎第二、8〜11が新鶴見の配置であった。撮影時の昭和52年暮れ時点では新鶴見に配置は無くなり高崎第二の5・10・14・15・16・17の6輛が健在で、運用は吾妻線中之条・小野上から高崎・…

吾妻線

吾妻線は上越線渋川から大前に至る55.6kmの観光路線で、首都圏からの157系特急“白根”や165系急行“草津”などが運転されていた。ローカルは新前橋電車区「高シマ」の旧形国電70系と40系が頑張っていた。この日見た編成は70系は4連、40系は2連で運用されていた…

朝の小倉駅

小倉駅北側の貨物線を行く専用貨物列車を見るべく第4ホーム(7・8番線)へ駆け上がる。門司操車場方ばかりに目をやって接近する列車を待ちうけていたが、ふと反対側のホームがカーブする戸畑方を振り向くと電車や気動車の長い編成が出入りする活気ある駅風景…

伊豆箱根鉄道駿豆線

国鉄線から分岐する私鉄始発駅の光景は三島から分岐する伊豆箱根鉄道駿豆線であった。当時私鉄の知識はほとんどなく、西武線カラーのシル・ヘッダーが付いた旧形国電のような17m級3輌編成を何となくついでに撮った1枚である。今見ると架線柱の位置をもっと考…

EH1012

EH10は昭和51年現在吹田第二機関区に42輌、稲沢第二機関区に22輌配置され、前者は汐留〜岡山間と宇野線・岡多線に、後者は汐留〜吹田間に運用されていた。三島駅下りホームから上り線を行くEH1012〔吹二〕の牽く新鶴見行貨物列車を望む。東海道本線三島は…

田植えの頃

田植えの頃 久大本線南由布からの下りは由布院盆地の山の谷間から大分川に沿って湯平、庄内と台地を下る。大分川を右に見るこの辺りは段々畑と棚田の間を線路が走り、火の見やぐらのある農村風景が広がっている。棚田は田植えの準備よろしく水がはられ、山と…

石炭列車

漆生線漆生から戸畑へ向かう石炭列車 新飯塚発後藤寺行529Dは漆生線の分岐する下鴨生を11時32分に発車。迫る対向列車は69632〔直〕の牽く漆生から出た石炭列車であった。後藤寺線沿線も炭鉱の密集地帯で、石炭運搬ルートは遠賀川の流れと同じように漆生線・…

オハフ4525

オハフ4525〔門モコ〕 ED7622〔大〕の牽引する門司港発大分行525レが2番ホームに入って来た。小雪のちらつくこの日はとても寒く客車床下から暖房のスチームが勢いよく噴き出していた。オハフ45はオハ46の緩急車版で外観はスハフ42と同じに見える。白いサボ…

EF30

EF308〔門〕の牽く門司発長門市行840レ 長門市からの841レが2番ホームに06時52分着、機関車は離れていくが編成はそのままホームに停泊、07時17分長門市折返し840レとなって下関までのひと区間EF308〔門〕が先頭を務める。50系客車は昭和51年から増備が始まり…

小丸川橋梁

九州の鉄橋ベスト10を列挙すると、①小丸川(806m/日豊本線)②球磨川(528m/鹿児島本線)③一ツ瀬川(516m/日豊本線)④五ヶ瀬川(506m/日豊本線)⑤筑後川(505m/佐賀線)⑥耳川(453m/日豊本線)⑦大淀川(437m/日豊本線)⑧綱ノ瀬川(418m/高千穂線)⑨番匠川(40…