転轍器

古き良き時代の鉄道情景

鶴崎


 鶴崎は島式ホームを挟んだ上下本線と下り本線の外側にもう1本副本線のある配線で、貨物列車待避中に上下列車の交換ができるようになっている。写真は早朝、駅東側から構内を遠望した構図で、上下本線と副本線の3線全てが列車で埋っているのがわかる。上りは佐伯発大分行朝一番1520レ、下りはDF50533〔大〕牽引の別府発南延岡行1521レ、副本線はD5112〔延〕牽引の南延岡行貨物561レが退避している。下り南延岡行は6時ちょうど発車、専用線に続くポイントを通過するころ遠くでホイッスルが鳴り6時01分発上り大分行が鶴崎を後にする。構内が空くとD5112〔延〕が誘導掛の青旗に従って動き出し入換が始まる。貨車数輛を牽き出しては後退し突放、その作業を何回か繰り返して発車の準備を整える。発車時間は6時10分、わずか10分で貨車の編成がずいぶん変わってしまった。JNRマークが凛々しい手前に見える貨車移動機は九州石油専用線でタキを牽くのに鶴崎に常備されていたものと思われる。        日豊本線鶴崎 S47(1972)/6/25