転轍器

古き良き時代の鉄道情景

鮮烈デビューのキハ45系


 新しいタイプの近郊形気動車発見。大分駅南口から運転所洗浄線がのぞけるわずかな隙間から朱とクリームの美しい編成が目に入る。たまたま手前の線路に留置車輛が無かったのが幸いし、日頃は客車留置で見通しがきかない場所から構内を見通すことができた。キハ45系はキハ20系の後継車として昭和41年から44年にかけて誕生した近郊形気動車である。大分へは昭和44年3月、片運転台簡易郵便荷物車のキハ45601・キハ45602と両運転台2台機関のキハ538・キハ539の4輛が新製配置された。春のダイヤ改正にあわせて久大本線に投入されてD60旅客列車を置き換えている。写真は「久留米」の方向幕がまぶしいキハ532輛の両端をキハ45ではさむ新車4輛編成である。この後出区して西部引上線に移動し、大分駅7番ホームに据え付けられる。後方の機関車仕業線には石炭車の列が並び、蒸気機関車健在の様子がうかがえる。 大分運転所 S44(1969)/4/29