転轍器

古き良き時代の鉄道情景

ひたひこ鉄道写真展


 門司港レトロで開催された「ひたひこ鉄道写真展」に行ってきた。田川地域全域を総称する“田川まるごと博物館”を運営する田川広域観光協会の主催で、地域に関連する日田彦山線田川線添田線の写真が展示されていた。

 会場の壁面全面に展開された大パノラマに惹きつけられる。D5145がホキ3500を連ねた編成を牽出す香春発車の景色に圧倒された。

 天井から床までの大判写真はまるで線路端に立っているような錯覚に襲われる。昭和40年代のあの光景が蘇ってきた。会場にはあの時代の懐かしい、そして素晴らしい、そして私にとってはうらやましい写真が多数展示されて充実した写真展であった。

 大形前照灯LP403が展示されていた。機関車を見てもこの大きさはわからないが、単体を目の前にするとその大きさに圧倒される。かつて見た機関車は多くがこの前照灯を付けていたが、厚みがこの半分位のサイズの前照灯もあり、それはLP42と呼ばれるものであろうか。

 垂涎もののサボとナンバープレート。添田行の石原町経由が珍しい。田川線添田行があったからだろうか…。

 59684とC11200のナンバープレート。かつて会ってはいるがナンバープレートの色など全く無頓着であった。

 行橋駅田川線ホームから59684〔行〕を撮っていた。切取式デフは少し小さめで前寄りに傾いている。 行橋 S46(1971)/8/10

 C11200とは都城で会っていた。今回の写真展でこの機関車が日田彦山線を走っていた事を知り、感慨にふける。門司から志布志に移動したのは昭和46年のようだ。撮影時は蒸機末期で日南線大隅線・志布志線を走っていたようである。 都城 S49(1974)/3

 日田彦山線田川線へは昭和40年代に訪れた場所である。当時は時刻表地図で筑豊の複雑な路線網の地理的感覚は備えていたつもりである。しかし今回の「ひたひこ鉄道写真展」で田川市郡8市町村ー田川市香春町添田町糸田町・川崎町・大任町・赤村・福智町ーを知り、線区とその市町村の地理的関係を再確認できたのは私にとって大きな収穫であった。 日田彦山線石原町〜小森(信) S46(1971)/8/10