転轍器

古き良き時代の鉄道情景

タキ5750

 かつて無造作に撮ったタンク車で形式タキ5750の写真が2枚出てきた。車体標記の濃硫酸はどのような用途があるのか「プロフェッサー吉岡の私有貨車セミナー」(レイルマガジン連載)で確認すると、肥料・繊維・紙パルプ・食品・金属精錬等に使用されるとのこと、タキ5750は製造地から工業都市の間を運用されていたのであろう。住友商事の15784は富士重工製、日本鉱業の65772は日立製らしく、両車を比べてみるとドームの形状や梯子の位置、側ブレーキの踏板とその手摺りの位置が若干ちがうのがわかる。容積と自重も少しちがうのでタンク体か車長が異なるものと思われる。社名板や社紋ロゴ、車体標記等のレタリングのバラエティに貨車の楽しさを覚える。

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コタキ15784 形式タキ5750 住友商事株式会社 濃硫酸専用 足尾駅常備 荷重40t 実容積21.7㎥ 自重13.7t 熊谷 S52(1977)/5

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コタキ65772 形式タキ5750 日本鉱業株式会社 濃硫酸及び発煙硫酸専用 侵(禁水)84 敦賀駅常備 荷重40t 実容積21.5㎥ 自重13.5t 臨時常備駅幸崎 幸崎 S58(1983)/10