転轍器

古き良き時代の鉄道情景

スハネ1662〔門サキ〕

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 スハネ16はスハ32系客車の台枠を使って10系寝台車の車体を載せてオハネ17として誕生、冷房装置の取付で重量が変わりスハネ16と形式変更された経緯がある。九州管内では竹下・鳥栖・長崎・早岐・大分に配置があった。スハネ1662〔門サキ〕は昭和36年7月の誕生で車齢21年、車体のたわみもなく、まだ元気な姿を見せてくれたはいたが、この時スハネ16の勢力は札幌ー13、秋田ー3、金沢ー9、名古屋ー3で、九州内では長崎に1輛が残るのみとなっていた。昭和59年2月改正で“ながさき”は廃止され10系寝台車は姿を消した。長崎を出て、大村線佐世保線を経由して再び長崎本線を走行、鹿児島本線を北上して門司港を目指すことを物語る「門司港(長与・大村線経由」のサボは旅情をそそられる。 スハネ1662〔門サキ〕 門司 S57(1982)/8/18

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 B寝台車電光表示のある車端の出入扉は深く窪んだ位置に設置されている。屋根上に並んだ9個のAU14クーラーとTR47台車がスハネ16の象徴であろうか。配置区標記の下は「寝台数54」とレタリングされている。重厚な屋根のラインと裾を絞った丸味のある車体が魅力的。