山手線の電車から見える貨物列車を撮れる場所はないか貨物線沿いを歩いていた。前から角ばった車体の機関車が迫ってきたのでカメラを構えると背後から重々しいモーター音が被さってきてファインダーに一瞬2台の機関車が映って驚く。
ひさしのような屋根が特ちょうの新鶴見EF101とク5000を連ねた高崎EF1212の離合。2列車とも鈍足のおかげで古いカメラの固いフィルム送りを3度回して連続写真を撮ることができた。偶然の出会いは一瞬の出来事、真夏の真昼の夢であった。 山手貨物線大塚~巣鴨 S49(1974)/7/21
東海道と東北・常磐・中央の各線を行き来する貨物列車は山手貨物線を経由するのでその本数はとても多く、いろいろな機関車がさまざまな種別の貨車を牽いていた。山手線電車に乗っていると、併走する貨物列車は速度が遅いので駅に停まると離れて行き、発車するとまた追いつくといった光景が繰り広げられ楽しませてくれた。新宿や池袋は貨車で埋まる広大なヤードがあり、電車線と同様活気があふれていた。