転轍器

古き良き時代の鉄道情景

スユ16

f:id:c57115:20201031212751j:plain

 何気なく撮ったピカピカの郵便車のことを調べてみた。後位側妻面の標記で形式はスユ16とわかる。「荷物車・郵便車の世界ー昭和50年代のマニ・オユの記録ー」(クリエイティブモア刊)によると、スユ16は2000番台と2200番台がありスユ162201~2204の4輌は昭和51年製で門司配置車であった。門モシの標記からこの4輌のいずれかと思われる。「郵政省」の銘板が印象的。 門司 S52(1977)/8/8

f:id:c57115:20201031212843j:plain

 スユ162200番台は第2種車の記載があり、第1種車は一般用、第2種車は「東門線」と呼ばれた大幹線の東京~門司間特例輸送車ということであった。鉄道と郵便の関係についてはさらに興味の湧くところである。スユ16の貫通扉は前位側は窓がなく後位側だけ窓が付いていた。また郵政省の銘板の位置も前位と後位では尾灯の上下で異なっているのもわかる。 門司 S52(1977)/8/8

f:id:c57115:20201031212931j:plain

 門司駅4番ホームに汐留発東小倉行荷37レが長い編成を横たえていた。いつの間に入換が行われたのかわからなかったが郵便車が1輌欠き取りホームに押し込まれていた。門司駅各ホームの下り寄りは郵便荷物積み降ろし用に欠き取りホームが設けられていた。先端の欠き取りホームに入った真新しいスユ16から郵袋が降ろされ「郵政省」のロゴの入った台車に山積みされていた。光沢のある車体に郵便のレタリングと門郵の白いサボが心地よいコントラストをなしている。 スユ16 門司 S52(1977)/8/8