転轍器

古き良き時代の鉄道情景

行橋駅貨物取扱設備

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 行橋は2面のホームに3線の日豊本線田川線のホームと貨物列車退避の副本線2線がレイアウトされていた。中線に向い合せのセフ2輌だけの田川線下り貨物が入って来た。行橋で見る貨物列車は田川線苅田港を行き来する石炭専用貨か石灰石専用貨の長編成重量列車ばかりの印象があった。かつて撮ったスナップから構内本屋側の小波瀬寄りに一般貨物の積卸設備が写っているのに気づいた。貨物ホーム上屋と貨物置場にオレンジ色でお馴染みの日通のトラックが数台停まっているのが見える。側線につながれた背の低い有蓋車はワ12000かもしれない。どこの駅にもあった貨物取扱設備であるが、当時はそれにレンズを向ける余裕はなかった。 行橋 S48(1973)/3/29

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 行橋で見た貨物列車はセラ・セム・セキ・ホキばかりで組まれた編成がほとんどだったのでこのような一般貨物は珍しくカメラを向けたのかもしれない。手前木製あおり戸の無蓋車とプレスのトラは石炭が積まれている。後方の建物は信号扱い所だろうか。 行橋 S48(1973)/3/29

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 苅田港からの石炭車返空編成が行橋中線で待機する。機関車は後藤寺機関区の29608。セム6990+セラ5414+セラ1487+…と続く石炭車編成を眺める。何気ないスナップだが、15㌧積のセム6000と17㌧積のセラ1は高さが違うのを改めて知らされる。 行橋 S46(1971)/8/10

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 小波瀬寄りの貨物側線で入換風景に出会う。後方は日豊本線3線を跨ぐ味のある木製の跨線橋が写っている。 行橋 S49(1974)/5/2

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 機関車だけに目が行っているので貨物設備全体の風景がわからないのは残念である。79605〔行〕のテンダ背面はいく筋ものリベットが並んでいる。 行橋 S49(1974)/5/2

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 79605〔行〕は西唐津機関区配置で唐津線や佐賀線で活躍していた。昭和48年以降に行橋機関区へ来たものと思われる。撮影時は気づかなかったがデフに大きなつばめマークが描かれていた。 行橋 S49(1974)/5/2

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 ワムを押し込んで引上げた時に79605〔行〕の顔が見えた。デフのつばめマークは
公式側だけに描かれているようだ。 行橋 S49(1974)/5/2