転轍器

古き良き時代の鉄道情景

五反田 池上線のホームから

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 東急池上線の始発駅五反田は山手線ホームの遥か上、東急系量販店4階の位置に設けられていた。とにかく高所にあった印象がある。3輛編成が収まる1面2線のホームは交互に電車が発着し、大崎広小路の手前に両渡りのクロスがあった。池上線乗場からは階段を降りれば山手線乗換は容易であったが、都営地下鉄浅草線五反田駅国電コンコースから地下へと入らねばならず距離があったように思う。また乗換案内も山手線は目立っていたが地下鉄線へはあまり親切でなかったような気がする。
 寒い日の朝、「海坊主」と呼ばれたおでこつるつるの3650形が目と鼻の先の大崎広小路から姿を現した。デハ3651+サハ3361+デハ3652 池上線五反田 S53(1978)/2

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 池上線ホームの真下は山手線と山手貨物線の複線が通っている。EF15がタンカー編成を従え独特なモーター音を響かせて目黒川を渡っていた。後方に霞む大崎は汐留・品川方面からと新鶴見操車場方面からの貨物線が複雑に絡み合って山手貨物線へとつながっていて、当時その事はわかっていたので大崎方面へ足を延ばし、様々な貨物機関車の牽引する雑多な貨車編成を撮るべきだったといつもながら後悔している。 山手貨物線大崎~恵比寿 S50(1975)/5