転轍器

古き良き時代の鉄道情景

ED74 全6輛

 ED74が敦賀第二機関区から大分運転所へ移ってきた理由は、北陸本線電化延伸の増備はEF70となったためであった。6輛の少数機ED74は日豊本線でも蒸気暖房のED76との共通運用はできず、その後の増備はED76になったことと貨物輸送縮小で活躍の場を失ってしまった不運な機関車であった。

 ED74は日豊本線で20系ブルートレインを牽引するための改造を松任工場で受けて大分入りしている。スノープラウが付くと精悍な面構えとなる。 ED741〔大〕 大分運転所 S47(1972)/12

 ED742〔大〕が牽く上り貨物列車に廃車回送のC58262が次位に付いていた。全くの偶然の出会いに感動した。 日豊本線東別府~西大分 S47(1972)/8

 出区線で待機するED743〔大〕。前方のED76の帰区を待って動き出すものと思われる。構内は給炭槽の巨大なガントリークレーンがそびえている。 大分運転所 S48(1973)/3/15

 コトラ47006(形式トラ45000)とED744〔大〕。 大分 S47(1972)/5/3

 宮崎からの臨時急行を牽いて帰投するC57を待っていた時にED744〔大〕にカメラを向けている。今宵の“彗星”牽引の準備が整っているかのように見えるが、ヘッドマークは下り寄りに付いている。翌朝の折返し用なのであろうか。 大分運転所 S47(1972)/12

 ED74は北陸本線の貨物輸送が1000トンから1200トン牽引に引上げられた際に貨物から旅客列車用へと変更された経緯がある。日豊本線ではSGを持たないためその逆で、貨物とブルートレインで運用された。日豊本線北陸本線のような4桁牽引の輸送力はなかったと思われる。 ED744〔大〕 大分 S52(1977)/8

 門司港発大分行の客車列車が退避するED745〔大〕牽引の下り貨物列車を追い抜く。 日豊本線杵築 S45(1970)/8/3

 下郡基地へ回送列車を運んだ機関車は帰路は回送3重連となって戻って来る。ちょうどD51176〔延〕牽引の南延岡行貨物列車が発車したところに赤い機影が現れた。 ED746〔大〕+ED7614〔大〕+ED7624〔大〕 大分 S47(1972)/2/20

 ED7611〔大〕の左奥、わずかにED746〔大〕のフロントが見える。特急“彗星”は2往復体制になっていたのでED76も“彗星”運用に入るようになっていたようだ。 大分運転所 S47(1972)/6/11

 “彗星”のヘッドマークは流れ星がうまくレイアウトされて好感が持てた。平板とお椀形の2種類があったと記憶している。