転轍器

古き良き時代の鉄道情景

畑作の台地を行く 大野郡三重町

 豊肥本線三重町と菅尾の間は大野川から離れて田畑の広がる台地を通りぬける。菅尾を出た上り貨物列車はランボード一直線の59670〔熊〕の牽引で畑作地帯をゆっくりと進む。渦を巻くような煙を吐いているので化粧煙突と相まってまるで回転火の粉止めが付いているかのように見える。 794レ

 振り返った構図は遠く阿蘇の山なみが見える。大野郡地域の広大な台地は阿蘇火山やくじゅう連山などの火山の噴出物が堆積してできたとのこと。

 熊本機関区配置の9600の内、パイプ煙突は59653・69616・69699の3輛がいた。69699〔熊〕はデフの点検窓が開けられていなかったので遠目からも判別できた。 794レ

 高崎第一機関区から転属してきた69680〔熊〕は煙突が短くて化粧煙突と呼ぶには微妙に異なる独特な形状をしていた。 794レ

 C58224〔大〕がバック運転で三重町をめざす。 796レ

 三重町を出ると台地に駆けあがる25‰の勾配がある。登りつめると畑作地帯に入り、今度は菅尾に向かってなだらかな下り坂となる。 793レ

 C58112〔大〕が下り貨物列車を牽いて台地への坂を登る。手前の標識柱を避ける余裕がなかったのが残念。四角板に三角のこの標識は何だろうか。立ち位置後方に三重町上り遠方信号機が建っているので、信号喚呼位置標識かもしれない。 793レ

 豊肥本線の貨物列車は熊本~大分間を熊本機関区の9600が、大分~豊後竹田・三重町間を大分運転所のC58がその任に就いていた。前者は昭和47(1972)年3月14日まで、後者は昭和47(1972)年5月31日までその活躍の姿を見ることができた。

 豊肥本線三重町~菅尾 S46(1971)/9