転轍器

古き良き時代の鉄道情景

2024-06-01から1ヶ月間の記事一覧

遠賀川の朝

遠賀川駅早朝の情景。行灯式の番線案内や駅名表示の白色灯と、遠く薄もやに浮かびあがる出発信号機の赤色が旅情をそそる。 鹿児島本線上下線と中線の間は古レールで組まれた味のある跨線橋が架けられていた。2番ホームは鹿児島本線下りで室木線の3番ホームと…

門司の印象

汽車旅は車窓に広がる景色や列車、ヤードの車輛が見えるのが楽しいものだ。東行夜行列車に乗っていると、小倉を出た辺りから車窓右側が気になり始める。小倉から門司にかけて輻湊する線路が不思議に絡み合う“配線の妙”に魅かれるからだ。通るたびに迷路の謎…

貨物列車+逆向回送客車列車

過日、九州管内を走っていた客車列車を調べた際、鹿児島本線八代から佐敷まで平日だけ走る片道の列車が気になっていた。そんな折り、小川さんから見せられた電化前の三太郎越えの写真は何か秘めたものを語りかけてくれているような気がしたのは、まさに私が…

熊本機関区と熊本客車区

熊本駅本屋側から第3ホームの向こうに鎮座する明治の香り漂う煉瓦の庫を見る。熊本機関庫は九州鉄道時代の明治24年に開設された。 明治の庫は第3ホーム5番線から手の届くような至近距離で見える。昭和35(1960)年に行われた構内拡張工事で第3ホームが新設され…

小野田

太平洋ベルト地帯を成す山口県の瀬戸内海側は山陽本線沿いに岩国・徳山・防府・宇部・小野田と工業都市が連なっている。山陽本線宇部~厚狭間は3線区間で美祢線から宇部港へ運ばれる石灰石輸送に山陽本線の複線とは別に1線が敷設されていた。この1線の道床は…