転轍器

古き良き時代の鉄道情景

2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

下郡信号場のこと

下郡信号場は大分川の東、日豊本線と豊肥本線が離れる場所に位置し、豊肥本線から大分電車区が分岐するのに設けられている。上記の場所は少年時代の私にとって蒸気機関車を身近に見ることのできる魅惑の鉄道地帯であった。日豊本線はD51貨物にC57旅客が、豊…

南大嶺雨景色

家族旅行で雨に煙る厚狭川に沿った、所々で美祢線の線路と並走する道路を走っていた。その美祢線を乗り越す際にふと目に入った光景は見覚えのある駅風景であった。D51の石灰石ピストン列車と大嶺支線の混合列車を撮りに来たのは昭和47年夏、あれから15年の歳…

美祢ヤードのDD51

美祢駅の北側に幹線の駅間にあるような貨物ヤードが広がっていた。蒸機時代は手前の南大嶺で下車したので、もし美祢まで来ていたらこのヤードに出入りするD51の大群を見られたかもしれない。DD51881〔厚〕は昭和48年5月に新製配置されたナンバーである。後方…

光岡の交換

神奈川県の小川秀三さんから見せられた光岡駅の写真は昭和45年8月の撮影で、下り線に日田彦山線からのC11が牽く貨物列車が写っていて驚嘆した。日田彦山線の貨物列車、しかも久大本線で見るのは初めてであったからだ。小川さんからこの列車のダイヤを教えて…

県境の風景 久大本線夜明と筑後大石の間

大分・福岡県境を越える久大本線は日田盆地から筑後川沿いを走り、光岡を過ぎると一気に山間の様相に転じ、筑後川右岸の段丘にある夜明駅から日田彦山線が北に分岐する。トンネルを潜り夜明ダムを過ぎると川幅が一気に広くなってトラスの筑後川橋梁を渡ると…

北九州を行くセメント・石灰石列車 日田彦山線

北九州を行く日田彦山線はカルスト台地の平尾台と福知山塊の間のわずかな平地をぬけて城野で日豊本線に合流する。石原町発の上り積車編成は城野に向けて下り勾配を軽やかに進む。石原町は九州最大のセメント・石灰石発送駅でD51牽引の専用列車が多数設定され…

鹿児島本線貨物線

鹿児島本線貨物線を行くD511150〔若〕は後藤寺行の一般貨物の先頭に立っている。後藤寺までの経路は門司(操)から鹿児島本線貨物線─黒崎から筑豊本線─直方から伊田線─金田から糸田線と複雑で、牽引機は直方から9600に代わる。たまたま出会った若松のD511150は…

思い出の名場面 日田彦山線のC11

昭和40年代に日田彦山線彦山以南で撮られたC11の写真は趣味誌を探しても極めて稀であった。筑紫山地の東から流れる宝珠山川、大肥川の沿線を神奈川県の小川秀三さんが記録されていたので感動の光景、憧れの名場面を振り返る機会をいただいた。 日田発門司港…