転轍器

古き良き時代の鉄道情景

2017-01-01から1年間の記事一覧

古レール柵─宮原線

昭和50年代年末期の宝泉寺駅の様子。気動車がキハ53であったら昭和40年代の景色と言っても過言ではない懐かしい鉄道風景と思える。ここも古レールと古枕木を使った柵が設けられていた。昭和40年代半ばまで貨物扱いがあって、その貨物側線跡の残る構内は上下2…

古レール柵─日豊本線

津久見駅での入換風景。駅構内と道路との境は古レールを組んだ柵で仕切られていた。未電化時代の構内は架線ビームが無いのでとても広く感じる。駅は島式ホーム1本の配線であるが貨物設備が広く、東側に貨物ホーム、南側に貨物側線が並び、臼杵方のトンネルの…

古枕木柵─久大本線

小野屋駅で撮ったDE10の入換風景。下り本線から貨車を牽き出して駅本屋前に続く側線に押し込むところ。手前の古枕木柵が高くて機関車の下回りが見えない。この時は機関車が期待していたD60ではなかったため落胆しこの1枚しか撮っていない。カメラを構えた…

古枕木柵─豊肥本線

昭和40年代の線路際は道路や民家を隔てるのに古枕木を組合せた柵をあちらこちらで見ることができた。これに鉄道通信線電柱が加わると古き良き鉄道情景が盛り上がる。カメラを構えた下郡第一踏切はR400の左曲線上に設けられている。加速のついたC58124〔大…

懐かしい気動車色

豊肥本線の気動車編成は2台エンジン車で組まれることが多く、この豊後竹田行738Dもキハ55+キハ53+キハ55+キハ52の強力編成であった。 豊肥本線滝尾〜下郡(信) S45(1970)/9

カラーフィルム

踏切を通り過ぎる貨物列車を見送っていたある日、いつもの黒い貨車の列の最後尾に色の違う車掌車が付いていたのに驚く。黒く煤けてはいたがその色は薄緑色だったのをはっきりと覚えている。花形のコンテナ特急の車掌車もローカルに格落ちしたことを実感した…

水田風景

大分から東へ向かう日豊本線の平坦区間は一面水田風景が広がっていた。蛙の大合唱を聞きながら畦道で佐伯からの1532レを待つ。蛙の鳴き声が小さくなってジョイント音が迫り、C5753〔大〕の大きな動輪がレールのつなぎ目を押し下げて通過して行く。6輛の客車…

キハ6520

キハ65は急行気動車の冷房化による冷房電源確保の為に開発された大出力の新系列気動車である。これまで見なれたキハ58とは違う精悍なマスクで物々しいジャンパ連結器とホース類が印象的であった。キハ6520〜6523の4輛は昭和45年2月、大分運転所に新製配置さ…

新旧ディーゼル機関車の顔合せ

入換中のDE101015〔大〕の横を本線上り長大貨物を牽くDF50551〔大〕が通る。DE101015は落成したて、DF50551は昭和35年製。機関車の朱色と灰色、編成のトキ25000のとび色とコンテナのグリーンが従来の黒一色からするとカラフルに目に映る。 大分 S45(1970)/6

塩狩峠

「塩狩峠」の名前に魅かれて塩狩駅で下車する。三浦綾子の小説「塩狩峠」からか、天塩と石狩の国を分ける境の峠名に誘われたのか、若き日の私は文学的要素よりも地理的事柄に起因していたと考えられる。構内は上下線と中線で相対式のホームは位置がずれて配…

宗谷本線

本線の旅客列車がこのような旅客2輛、郵便・荷物合せて4輛編成というのに驚く。今改めて最果ての輸送状況を案じる。撮影時はそんな事を思う間もなく、ただ牽引機がC55ではなくてC57が来たということだけはファインダーで認識することができた。宗谷本線は…

鹿児島市電

鹿児島の中心街、天文館通やいづろ通は車の往来が途切れない。電車軌道の両側は自動車の大洪水といった印象が残っている。わずかな時間の市電ウオッチングで南国を後にした。この時は加治屋町から伊敷町へ、市役所前から分岐して清水町への路線も健在であっ…

キユニ2610

再びキユニ26と遭遇する。今度はオレンジ色ではない、懐かしいクリームと朱色の気動車色であった。種車によって窓配置は異なるようで、乗務員扉横のカバーも2619には無い外観であった。編成位置もキハ40の次に組まれ同一列車と思われる。 キユニ2610〔分オイ…

キユニ2619

中間に組込まれたキユニ2619〔分オイ〕。キユニ26はキハ26からの改造車で前寄りが郵便室、後位が荷物室のようだ。撮影時、久大本線は大分運転所のキユニ26が、豊肥本線は熊本機関区のキハユニ26が郵便荷物輸送に活躍していた。 大分 S55(1980)/9/23 キユニ26…

荷1032レ

影が長くなる午後3時前、宮崎発東小倉行急行荷物列車が二豊路を北上する。迫る機関車はED7679〔大〕でアウトカーブから構える。振り返るとS字カーブを高速で通過する新系列のパレット系荷物車が目に飛び込んできた。後追いのカットで編成は8輛ということ…

豊後森

幾度か訪れた豊後森は昭和45年、53年、59年撮影の写真が残っている。撮った写真は車輛ばかりで駅舎や駅の雰囲気が漂うカットはほぼ皆無で今となっては残念でならない。昭和45年は列車の車窓から見た印象、昭和53年は扇形庫に眠るキハ0741を見に、昭和59年は…

大野川橋梁

南延岡行貨物列車が鶴崎を出発する。機関車は駅を出るとすぐ15.2‰の上りで大野川橋梁に向かう。ちょうど朝日の上がる時間で逆光の中ゆっくりと長い鉄橋を渡って行った。 561レ 日豊本線鶴崎〜大在 S47(1972)/6

富士

南延岡行普通列車が4番線に入線する頃、向かいの5番線は活気と華やかさがあふれだす。ホーム中ほどで西鹿児島からの編成が停止し、牽引機DF50が7号車から離れて行く。西部引上で待機していた大分発の附属編成がED76に推されてホームにゆっくりと入ってきた。…

下郡信号場辺り

39680〔熊〕の牽く長い貨物列車が下郡信号場を通過して大分川橋梁にさしかかる。大分川は日豊本線と豊肥本線の単線並列で2本の鉄橋が架かっている。 795レ 豊肥本線下郡(信)〜大分 S47(1972)/2/11 キュウロクの下り貨物列車が着くのを待ってC58224〔大〕…

39680

39680の動向を手持ちの趣味誌で追ってみた。昭和8年3月津和野、昭和32年11月宮地、昭和36年4月宮地、昭和43年3月香椎、昭和44年3月香椎、昭和44年4月熊本と移動している。宮地機関区統合以降一時門鉄へ移るも、再び豊肥本線の罐として熊本へ転属、昭和47年11…

信号扱所

立野駅入口は熊本、大分方の2本の本線が並んで構内に入る配線で、シーサスクロスと呼ばれる両渡り線が組まれていた。その位置に建つ二階建の信号扱所が規模の大きな駅の雰囲気を漂わせていた。ポイントと信号機が多いので駅本屋とは別に施設が設けられている…

火の山2号

豊肥本線の急行列車は昭和47年3月改正で、博多〜別府1(火の山1・4号)、三角〜別府・宮地2(火の山2・3号)、大分〜小倉〜博多〜別府1(ひまわり1・2号)、計4往復が設定されていた。エンジンを唸らせて登ってきたのは三角発別府行701D“火の山2号”で、三角…

立野スイッチバック

立野スイッチバックの転向線に沿ったきつい坂道を登って立野駅方面を俯瞰する。中九州を横断する国道57号線が整備され、白川沿いの南郷谷が望める。宮地行1795レは瀬田からの急勾配を制して、一旦道路橋の奥に消え、最後尾のC12を開放、貨車入換の後再び道…

香月線

香月発若松行124レは香月7:46発、中間7:56着8:05発、折尾8:11着8:26発、若松8:42着の時刻で、牽引機の88622〔若〕は朝の仕業を終えて若松機関区に戻る。 筑豊本線折尾〜中間 S47(1972)/8 88622〔若〕の牽く124レはきれいなオハ35とオハフ33の4輛編成…

複々線

88622〔若〕の牽く折尾発香月行125レが朝もやの複々線を行く。若松機関区8620の香月線仕業は朝の3往復、若松〜香月1、中間〜香月1、折尾〜香月1の内訳である。125レは3往復めに入る折尾折返しで、折尾での機回しはあわただしかったにちがいない。 筑豊本線折…

天草

京都発熊本行209レ急行“天草”は門司ー小倉ー戸畑ー八幡と停車した後、筑豊本線内は直方ー新飯塚ー飯塚に止まり、原田は通過して再び鹿児島本線に出て鳥栖へ止まる。豪華な11両編成でスハフ43ースロ54ーオロネ10ースハネ16…と続く。黒崎からの線路別複々線が…

宮田線

宮田線に入る逆向9600牽引の貨物列車を伊田線の線路の手前から見る。この位置は筑豊本線の複線と伊田線の複線が離れる地点で、あと1㌔ほど進むと勝野に着く。宮田線は勝野〜筑前宮田間5.3㎞の支線で、かつては貝島炭鉱の石炭輸送線として活況を呈していた。…

直方

直方駅4番ホームにC5551〔若〕牽引の原田発門司港行1734レがすべり込んで来た。昭和45年4月号の時刻表から筑豊本線の客車旅客の運用区間を拾ってみた。下りは若松〜原田2、若松〜飯塚4、門司港〜直方1、門司港〜原田2、直方〜原田1、飯塚〜原田1の計11本。…

キハ503かみばと

「レイル№9」(プレスアイゼンバーン/昭和53年9月刊)に大分交通宇佐参宮線を行くキハ503“かみばと”の写真が掲載されている。記事の「筑肥線覚え書き」(谷口良忠著)でこの車輛の前身を知る。元は北九州鉄道(筑肥線の前身)ジハ21で、鉄道省買収後キハ4065…

通町筋

熊本市内一番の繁華街、通町筋の直角カーブで市電を見る。田崎橋行はイエロー系塗装の1350形、健軍行はグリーン系1200形が通り過ぎる。電車やバスの色、車のスタイル、建物の商業看板等、時代を感じる。 熊本市交通局市役所前〜通町筋 S55(1980)/8