転轍器

古き良き時代の鉄道情景

キハ503かみばと


 「レイル№9」(プレスアイゼンバーン/昭和53年9月刊)に大分交通宇佐参宮線を行くキハ503“かみばと”の写真が掲載されている。記事の「筑肥線覚え書き」(谷口良忠著)でこの車輛の前身を知る。元は北九州鉄道(筑肥線の前身)ジハ21で、鉄道省買収後キハ40650形となり、ガソリンカー改造の後昭和19年に廃車となる。昭和27年8月、エンジンを載せ替えてディーデルカーとして再起、キハ503“かみばと”を名乗り大分交通宇佐参宮線に入線した。昭和40年8月の宇佐参宮線の廃止に伴って中津へ移動、耶馬渓線で活躍することとなる。撮影時は廃車になっていたが、運転席窓のひさしと大形前照燈が現役時代のいかつい表情を保っていた。 大分交通中津 S47(1972)/1