転轍器

古き良き時代の鉄道情景

キユニ191

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 益田構内は山口線山陰本線気動車列車が入線し、慌ただしい時を刻んでいた。これまで見たことのない切妻形スタイルの郵便荷物気動車に魅せられた。 キユニ191〔広コリ〕 山陰本線益田 S52(1977)/8/7

 

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 キユニ19誕生までの変遷を辿ってみると昭和28年に登場した電機式気動車キハ44200までさかのぼる。鹿児島本線門司港~久留米間に投入された快速列車はキハ44100+キハ44200+キハ44100の3輛編成5組で運用された。中間車のキハ44200はキハ19に称号変更され、昭和36年の配置表を見ると竹下気動車区にキハ191~195まで5輛が記載されていた。昭和39年4輛がキニ16へ改造、さらに翌年郵便室を設けてキユニ19となっている。電気式気動車から端を発する幾多の変遷は大分のキユニ16やキハユニ16の経歴とよく似ていると思う。キユニ191は昭和54年6月に廃車となった。

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 郵便荷物気動車に改造される前のキハ19をイメージしてみる。同じ中間車のキハ18は新製車であったがキハ19は電気式から液体式への改造車であった。北九州筑豊を縦横無尽に走り回る気動車列車に運転台のない客車のような気動車が中間に組まれた光景を想像する。