転轍器

古き良き時代の鉄道情景

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

豊州路の汽車電車

新緑まぶしい由布岳を背景に別府発博多行“由布4号”が紫煙をあげて通り過ぎる。久大本線伝統の急行“由布”も撮影時は4輌編成に短縮されていた。 604D 久大本線野矢~由布院 S61(1986)/ DE10の牽く豊後森発大分行50系客車は、由布院盆地の谷間から大分川に沿っ…

西武池袋線石神井公園

数年ぶりに訪れた石神井公園駅で池袋行の電車を待っていた。同行者といっしょに会話しながらの歩行で駅構内での撮影は遠慮していた。“レッドアロー特急ちちぶ”が一瞬のうちに通過、咄嗟にバッグからカメラを取り出して後追いを撮ったのが石神井公園でのただ1…

伊予鉄道松山市内線

松山市の中心部、松山市駅前のロータリーに出ると、柑橘王国愛媛を象徴するオレンジとベージュのツートンカラーの路面電車が行き交っていた。新旧さまざまなタイプがやって来ては出て行く様は見ていて飽きることはなかった。 モハ50形モハ51 昭和26年登場の…

世田谷線

東急世田谷線は三軒茶屋と下高井戸を結ぶ5.1kmの路線で全線専用軌道である。元は東急玉川線の一部で他都市と同様モータリゼーションの洗礼を受けて地下鉄化で廃止、専用軌道のルートだけ存置されて世田谷線となった経緯がある。「三軒茶屋⇔下高井戸」のサボ…

津久見越え

臼杵湾と津久見湾の間につき出した長目半島を横断するのが津久見越えである。鉄道建設時は『地勢嶮峻、山腹絶壁を開き懸崖を渉り』と、これ以上の表現がないような難工事区間であったと「九州の鉄道100年(産業図書)」に記されている。道路は臼津峠(旧道は…

鹿児島電化 昭和45年10月1日

昭和45年10月1日、鹿児島本線熊本(操)~鹿児島間200.6kmの電化が完成し、鹿児島本線全線の電化が完了した。これで青森から鹿児島までが電化でつながることとなり、鹿児島鉄道管理局は「熊本~鹿児島電化記念・日本縦貫電化完成」と「さようなら蒸気機関車…

昭和45年10月改正 記念切符

昭和45年10月1日ダイヤ改正は次のような事柄が趣味誌で採り上げられていた。・鹿児島本線電化完成 C60・C61全機廃車・呉線電化改正 C62北海道転属・中村線全通・新快速登場 京都~西明石間・高島線電化完成 D51791お別れ運転・八高線・足尾線 無煙化・新潟臨…

門司港駅 昭和49年

優雅な建築の駅舎の改札口を入るとそこは九州各地へ向かう列車が並び、車輌基地や貨物ヤードの広がる魅惑の鉄道風景が展開していた。 下関から関門渡船で九州に上陸すると威風堂々の門司港駅本屋がそびえていた。“門司”の響きはすなわち鉄道の要衝、門鉄の威…

折尾

蒸機の聖地、筑豊の入口はここ「折尾駅」。2階の鹿児島本線ホームから地平の筑豊本線乗場に下りると上の賑やかさとはうって変わって静かなたたずまいの中、独特のデフを装備したC5552〔若〕の牽く原田発若松行の10輌はつないでいるであろう長い編成が待って…