転轍器

古き良き時代の鉄道情景

2015-01-01から1年間の記事一覧

杵築 郵便・荷物輸送終焉時代

国鉄末期は鉄道趣味の対象であった貨物列車、郵便・荷物列車が大きな変革をとげた時で、国鉄分割民営化前の不穏な気配を感じていた。昭和59年2月は各駅で入換を行う車扱貨物列車が、昭和61年10月は郵便・荷物列車も相次いで廃止された。ED7683[大]はマニ44…

ホハフ32

キハ501は「しらはと」という愛称名で大分交通宇佐参宮線、国東線で活躍した。レイル№26私鉄紀行南の空、小さな列車(湯口徹著/プレス・アイゼンバーン/平成1年刊)によると「国東線のキハ30・20・501を客車化したのがホハフ30〜32」と記載されている。キハ5…

杵築 貨物輸送車扱い時代

貨物輸送盛んな頃の杵築駅構内を望遠レンズで見る。ED7627〔大〕牽引の貨物列車が入線している。本屋寄りは貨物上屋のある2線の引込線、元大分交通敷地跡は杵築オレンジセンターのヤードが広がっているのがわかる。貨車移動機が常駐して入換を行っているよ…

杵築

杵築駅を高い位置から俯瞰する。かつては何もない空中であったがこの位置に橋が架けられたためこの角度の写真が撮れることとなった。平成3年に地域高規格道路の大分空港道路が開通、その際杵築駅と八坂川を一気に跨ぐ道路橋が建設された。技術の進歩というか…

C11257

熊本機関区のC11は矢部線・三角線の貨物運用と熊本・川尻・八代・大牟田・荒尾の入換用として働き場所が多岐にわたり数多く配置されてきた。C11257は昭和46年以降のメンバーチェンジ車で、松浦線で活躍したもと早岐機関区の所属機であった。 C11257〔熊〕…

C11200

手持ちの配置表で履歴を追うと昭和36年門司、43年門司、46年鳥栖、48年志布志とわかる。昭和15年新製以降長く門鉄管内で稼働、志布志に移ったのは46年以降と思われる。志布志機関区(←志布志古江管理所)のC11は日南線と大隅線の運用であったが蒸機末期のこ…

昭和44年

昭和44年発行の「鉄道ジャーナル」からこの年の新車を顧みる。○北陸本線糸魚川〜直江津、信越本線直江津〜宮内間電化開業用にEF81、○四国、九州地区に投入されるキハ65、○万国博輸送に備えた12系客車、○東北本線高速貨物列車牽引用のEF651000番台─等が挙…

キュウロクの貨物列車

豊肥本線熊本〜大分間を半日かけて走る貨物列車が1往復設定されていた。熊本機関区の9600が担当でこの日は緑ナンバーの59670〔熊〕がいつもより長い編成を牽いてやって来た。田んぼの中の小さな築堤を行く列車はワム・ワラの定番の他にセラ・トラ・タキが加…

彦山

日田行列車は添田を出ると釈迦ケ岳をめざす上り坂となって彦山に着く。彦山は霊峰英彦山の最寄り駅で神社のような優雅な造りの駅舎とホームのぼんぼりに目をうばわれる。蒸機時代、C11はここで給水したと聞く。彦山の路線名称の変遷を辿ると、開業時は行橋…

田川線と添田線の立体交差

田川線伊田方面行のセラ返空編成を勾金駅西方で見る。機関車の先の築堤に架かる鉄橋は添田線で田川線はアンダークロスしていた。無意識でただ石炭列車の後追いを撮っただけだがたまたま立体交差が写ってくれていた。田川線は豊州鉄道として明治28年8月に、添…

石炭積込場から

田川線勾金駅の石炭積込場の高い位置から構内を見る。駅付近にはいくつかの炭鉱がありダンプカー等でここから石炭車に積込んでいたものと思われる。構内は幹線並みの線路配置で有効長も長い。後方は飯岳山。 伊田寄りを望む。石炭積込線にセラが3輛置かれて…

貨車の車票

かつて撮った石炭車の写真を見ていたら車票が写っていたのに気づく。PCで拡大してみるとおぼろげではあるがかろうじて読める文字が浮かびあがってきた。判読できた文字は「セラ2259」、「第二豊州炭鉱」、「九電」、「上戸畑」でこれらをつなぎあわせて鉄…

苅田港

9600がホキやセキを連ねた石灰石輸送の田川線に赴いたのはこの写真の撮影時から10年以上も前のことだ。当時は後藤寺線船尾で採掘される石灰石を鉱石のまま後藤寺、伊田経由で苅田港へ運ばれていた。時は経過し輸送形態はタキ1900にセメント積載で、経路は香…

鶴崎

鶴崎は島式ホームを挟んだ上下本線と下り本線の外側にもう1本副本線のある配線で、貨物列車待避中に上下列車の交換ができるようになっている。写真は早朝、駅東側から構内を遠望した構図で、上下本線と副本線の3線全てが列車で埋っているのがわかる。上り…

DF50509

日豊本線の蒸機時代、宇佐〜立石間はD60補機を必要とする難所であった。電化の約1年前に複線化が成り、勾配緩和の新下り線にできた立石トンネル(3640m)を通過するため無煙化補機として秋田機関区から8輛のDF50(503・508・509・521・522・523・541・54…

DF50563

DF50563〔大〕は大分運転所配置DF50のラストナンバーで、73輛の500番台のうち昭和36年製の最終グループである。DF50500番台のラストナンバーは38年10月製の573であった。 1596レ 日豊本線大分〜高城 S46(1971)/9/25

キハ1129

キハ11は10系気動車でキハ10とともにキハ17の片運転台車に対して両運転台車である。さらに便所無がキハ10、便所付がキハ11と形式が区分されている。南延岡機関区のキハ10からキハ11への形式変更は便所付車の関係ではなかろうか。かつてカツミのHOカタログ…

C1255

C1255〔延〕も前面プレートは形式入の大形サイズが付いていた。南延岡機関区のC12は戦前から55・93が配置され移動することなく日ノ影線と延岡・南延岡の入換に従事していた。九州管内では高森線(熊本区2輛)と指宿枕崎線(鹿児島区3輛)がC12の線区であ…

C1293

南延岡機関区は日ノ影線貨物用として55と93の2輛のC12が配置されていた。日ノ影線は昭和47年7月22日高千穂まで延長されて高千穂線となり、日ノ影までの定期貨物がなくなって臨時1往復を受け持つだけとなっていた。2輛のC12とも形式入ナンバープレートを持…

29661

筑豊で活躍した29661〔後〕はデフ無し継足し化粧煙突、ランボード一直線の美しい機関車と思う。特にシリンダー上のボイラ支えの優雅なカーブは絶妙な美しさといえる。テンダも古さを感じる8620によく見かけた450立方呎形といわれるタイプと思われる。長年若…

行橋中線

行橋駅中線は日豊線、田川線を通る石炭列車が入るので有効長が長く敷設されている。露出不足の眠たい写真は毎度の事ながら私にとっては重要な構図なのでスキャンデータを限りなく明るくしてみた。幾度となく訪れた行橋ではあったが中線を撮ったのはこの1枚限…

行橋

昭和46年4月現在田川線は6往復のC11旅客が設定されていて、気動車列車は伊田往復があったが、旅客は伊田折返しはなく行橋と後藤寺・添田・直方まで直通する運用であった。C11162〔行〕は添田16時58分発行橋18時25分着の438レを牽いて行橋3番線に着いたとこ…

C50118

初めて行橋機関区を訪れた際、機関区裏手に展開する全盛期を思わせるような広大なヤードに興味を魅かれた。すでに役目を終えて荒地のような側線に入って行くと、客貨車区ヤードのいちばん奥、草むしたレールにひっそり佇むC50を発見した。錆もそんなに出て…

C11270のこと

大分運転所に居るはずのないC11が扇形庫に入っているのに驚いた。車両の動きを見ると、昭和46年2月直方機関区より大分運転所に転属、46年7月15日大分運転所で廃車保留車となっていた。C11270は玖珠町の三島公園に保存展示される機関車に選ばれたが、本来な…

D51222

南延岡機関区のD51は14〜15輛配置で本線貨物を賄っていた。昭和46年頃から廃車と転入でメンバーチェンジが始まり、この時期の移動例を見るとD5146早岐、D51176熊本、D51361鳥栖、D51541出水、D51567門司と九州各地から南延岡入りし、D51222は昭和46年…

ED744その後

前回のピンボケのED74は北陸から転じて1年目の姿で、今回発掘した写真は運用離脱1年前の偶然にも同じ機番に出会っていた。ホキを連ねた貨物列車の先頭に立つED744〔大〕はスノウプラウが付いて精悍なフロントマスクだった。北陸から九州に来たED74全6輛はこ…

重連

中学時代に撮った写真はこのようなピンボケばかりでネガ袋から永遠に引き出されないネガが多数存在する。と、決め込んでも今となってはそうもいってられない自分の尺度での貴重なコマもある。蒸機の走らない架線下の線路端には近寄ることはなかったが、この…

すすきの

札幌市街のスナップに退色の進んだ札幌市電のネガがあった。2番を掲げた前面1枚窓の240形が小雪の舞う夕刻のすすきのを後にする。北の都の風景は懐かしがこみあげ、“時計台を見てたむろしている大きなリュックの黒いかに族♪〜地下街はいつも都会の顔して狸小…

赤い交流電車

北海道の交流電化は函館本線小樽〜滝川間が昭和43年の開業で711系はその時に誕生した。その時点で九州では鹿児島本線門司港〜熊本間、日豊本線小倉〜幸崎間が電化開業区間で交直両用421系電車が投入されていた。当時この2タイプの電車の見方は、421系は3扉の…

D51444

3つ目のD51444と逢った。網走行1529列車が石北本線金華駅に進入しタブレットを渡そうとするところ。前照灯と副灯の2灯は通常装備で右側の後部標識灯のようにも見えるのは予備灯ということか…。堅強なスノウプラウで前面が締まって見える。鷲別機関区で函館…