転轍器

古き良き時代の鉄道情景

C50118


 初めて行橋機関区を訪れた際、機関区裏手に展開する全盛期を思わせるような広大なヤードに興味を魅かれた。すでに役目を終えて荒地のような側線に入って行くと、客貨車区ヤードのいちばん奥、草むしたレールにひっそり佇むC50を発見した。錆もそんなに出ていなかったのでつい最近まで動いていたような感じであった。行橋機関区のC50は電化前の日豊本線門司港〜柳ヶ浦の旅客列車と苅田港〜豊前川崎の石炭列車に運用され、全盛期には15輛が配置されていた。日豊本線幸崎電化(昭和42年10月)で柳ヶ浦までの仕事はなくなり、苅田港と行橋の入換に廃車になる44年10月まで働いていた。最後のナンバーはC5046・58・118・144の4輛で、58以外はこの時まだ機関区に残っていて、C50と会えたのは運が良かったと思っている。 C50118〔行〕  行橋客貨車区 S45(1970)/8