転轍器

古き良き時代の鉄道情景

2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

難所仏崎を行く 大分交通別大線

別府湾に沿った海岸線を通るルートは昔より海につき出た岬をいくつも回り、特に仏崎の海岸は断崖絶壁が屹立する交通の難所であった。 仏崎の岬は迫る山と海に挟まれたわずかな間隙に道路と軌道が通る。国鉄線は海岸線を避けて仏崎トンネルで難関を越える。別…

白木海岸 大分交通別大線

往年の紳士淑女に「かつて別大電車に乗ったことありますか?」とたずねると大概の人が「白木の海水浴場に行く時に乗った!」の返事が返ってくる。撮影時は海岸線の所々に松の木がまだ健在であった。 白木トンネルの上から別府湾大分方向を望む。オールドタイ…

高崎山別院前 大分交通別大線

不等辺三角形の形をした標高628mの高崎山は別府湾につき出るようにそびえている。猿で有名な高崎山自然動物園の最寄りに別大電車の別院前停留所が設けられている。昭和28年3月、猿の餌付けに成功して開園、さつまいもを求めて猿が餌場に出るようになり国内…

大分交通別大線

別大線の電車は豊州電気鉄道が九州では初めて、日本では5番目の明治33年に5月に別府(南町)~大分(堀川)間が開通し、35年4月南新地(竹町入口)まで延伸した。明治39年1月豊後電気鉄道、大正5年4月九州水力電気となった後の大正6年7月に外堀まで、8年2月…

昭和通り交差点から 大分交通別大線

昭和47年4月4日、72年間走り続けた別大電車が最後の日を迎えた。新幹線が岡山まで開通して半月、豊肥本線のC58旅客がDE10にバトンを渡して半月の時であった。私にとって別大電車はいわばバス的な存在で、興味の対象はやがて消えゆく蒸気機関車が最優先であっ…

名残りの583系“彗星”

日豊本線幸崎電化の昭和42年10月に特急“みどり”として華々しくデビューした581系は、その後50Hz・60Hz共用の583系となり全国各地で活躍するようになる。日豊本線を走ったのは1年だけであったが、新幹線博多開業の50年3月、今度は本領発揮の寝台特急としてカ…

津久見湾を望む

日豊本線を走る583系は昭和43年10月までの特急“みどり”(この時は581系)以来で、寝台特急“彗星”は50年3月、昼行特急“にちりん”は55年10月に復活した。485系中心の“にちりん”の中で2往復の583系は異彩を放っていたが、昭和59年2月改正は鹿児島・日豊特急が48…

D60の残留について

昭和45年10月ダイヤ改正は久大本線DL化達成で大分運転所のD60は新製DE101000番台車に置き換わる日であった。9月はD60の最後を記録しようと足しげく通うもののDE10が先頭でD60の顔は運転所に行かないと撮れなかった。D6065〔大〕は機関車線突端の停止位置から…