転轍器

古き良き時代の鉄道情景

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

十勝平野の東

池田と北見を結ぶ池北線の起点は帯広から約24km、太平洋に注ぐ十勝川が作った十勝平野の東の端に位置している。十勝川と合流する利別川の中流域までさかのぼっても視界が広がる平地が広がっていた。池田発北見行の貨物列車をフロントデッキゼブラ塗りのキュ…

常紋越え

石北本線生田原~金華間15㎞は常紋信号場をサミットとした25‰の勾配が続く難所で常紋越えと呼ばれていた。本務機D51の貨物列車に9600が後押しで峠越えをしていたが、訪問時補機はDE10に置換えられていた。9600時代の補機は生田原~留辺蘂間で運用され、それ…

室蘭本線の駅から

■苫小牧 苫小牧のホームに立つと製紙・パルプ工業の巨大な煙突を背景に苫小牧機関区に並ぶ気動車や機関車群に圧倒される。下り列車に乗って窓の外を見ると広大な苫小牧操車場の真ん中にいるような魅惑の鉄道地帯が展開していた。室蘭発岩見沢行225レを牽くD5…

遠軽スケッチ

遠軽は石北本線と名寄本線の接続駅で、石北本線は新旭川方と網走方がスイッチバックしている。遠軽機関区は駅の裏手の岩山に遮られたわずかなスペースに扇形機関庫が配置されて駅の跨線橋から手を伸ばせば届きそうな距離に感じられた。客車とチップ積貨車の…

留辺蘂

「るべしべ」ー何という名前、何という響きだろうか。聞いたこともない、どこにあるのかさえ知らなかったが、この駅に下車した理由は留辺蘂ユースホステルに泊まるためであった。夜行列車疲れで駅の印象は名前だけ強烈で後はあまり記憶に残っていない。コン…

夕張線

雨上がりの紅葉山へ降り立つ。「安全第一」が掲げられた煤けて歴史を漂わせる跨線橋が出迎えてくれる。2輛編成のキハ22は追分発夕張行729D。後方はセキ6000が長蛇の列を連ねて待機している。本屋につながる上りホームは三々五々人が集まり始めた。駅長が上り…

勇払平野

日本地図帳の北海道を広げ、46年前に自分が立った位置を確認してみた。道央に広がる石狩平野は北は石狩湾から南は苫小牧沖の太平洋にかけて緑色で示されている。当時憧れた室蘭本線と千歳線が交差する場所は勇払平野と記されていた。室蘭本線を乗り越す千歳…