転轍器

古き良き時代の鉄道情景

直方機関区

 昭和44年3月現在、直方機関区はD60-11、D51-10、9600-19、C11-5、DD13-3の計48輛が配置されていた。D60とD51は筑豊本線の客貨、9600は筑豊本線伊田線糸田線後藤寺線宮田線・漆生線の貨物列車、C11は伊田線宮田線上山田線の旅客列車にそれぞれ運用されていた。

 直方機関区の扇形庫は23線もある大規模サイズで、扇の広がる様は壮大であった。しかも東側半分は庫内の奥行が深く、罐が2輛入れるスペースがあった。そこは巨大なジャッキがあって下回りを外された9600が吊り上げられていた。全般検査が行われていたのであろう。庫内を見学し、ここは重要拠点ということを実感した。 S45(1970)/8

 16番、17番線では、ローマン書体、形式入プレートを付けた69632と12-17テンダのD6027が扇形庫に頭を入れて整備を受けている。

 庫内に入って回り込んで見る。ピットは奥に続き機関車2輛分の長さがあるようだ。D6027の煙突は若干長めの化粧煙突で、継足し部に巻かれた飾り帯が暗闇の中で光っていた。