転轍器

古き良き時代の鉄道情景

梅田貨物駅

 新大阪から東海道下り緩行線に乗って車窓を観察すると、3本の複線が通っていることがわかる。淀川に3列のトラスが架かっていて川を渡り終えると1本の複線は車窓から遠ざかって行き、大阪構内へは複々線で入って行く。あの線はどこへ行くのだろうかと疑問を抱いていたが、高架の大阪駅と交差する地平の梅田貨物駅へ通じる複線ということがわかる。何度か通った大阪駅から垣間見える地平のヤードに建つ体育館のような屋根が印象に残っていた。

 大阪駅の高層ビルの屋上へ上がるエレベーターから眼下に広がる模型レイアウトのような梅田貨物駅をスナップする。コンテナ基地の様相ではあるが、ワムの列も見えるし体育館のような建物には荷物車が入っているのもわかる。遠く淀川を渡る阪急電車の3複線の鉄橋が写っていたのにも感激。 H6(1994)/4

 広大なヤードを遠望する。構内に点在する照明塔、信号扱所や詰所、クレーンや電柱などのストラクチャーと規則正しく配線されたレール模様に鉄道施設の魅力を大いに感じるものである。ホームに降ろされたコンテナ、フォークリフト、ウイング屋根を開けたトラックなどの動きも加わって活気ある鉄道風景を堪能した。