転轍器

古き良き時代の鉄道情景

D51222の牽く貨物列車

f:id:c57115:20220323082938j:plain

 臨海工業地帯の背後地、大分平野の水田地帯で本線下り貨物列車を見送る。南延岡のD51222はグレイのロングタンク車、クリーム色のホッパ車、とび色のワム以外は黒一色の貨車ばかり23輛の編成を従えていた。 1593レ 日豊本線大分~高城 S47(1972)/8

f:id:c57115:20220323083046j:plain

 D51222〔延〕のサイドは2次形の均整のとれた落ち着いたスタイルをしている。昭和46年5月に熊本機関区から転入し、南延岡では翌年の47年秋まで稼働したようだ。テンダ増炭枠に山盛りの石炭が積まれている。

f:id:c57115:20220323083117j:plain

 車掌車は管理局「北」標記のヨ5000、ワム80000に続く3輛めは妻板が高いのが特ちょうの木製無蓋車トラ40000が見える。番号もきりの良いコトラ41500であった。

f:id:c57115:20220323083148j:plain

 トラ40000の次のごついタンク車は社名板が「日本曹達株式会社」と読め、金属ナトリウム専用のタキ17600と思われる。行先は鶴崎か、それとも南延岡だろうか。

f:id:c57115:20220323083224j:plain

 灰色のタンク車2輛は車長17m級LPガズ専用のタサ5700と思われる。1輛めは出光興産のロゴがわかったが、2輛めはわからなかった。タサ5700は鶴崎で解放され九州石油専用線へ入るのではないかと想像する。

f:id:c57115:20220323083300j:plain

 続く2軸貨車群はプレスの貨車よりも旧態のワム90000が多くつながっていた。

f:id:c57115:20220323083333j:plain

 ホキ2200が2輛見える。緩急車前はクリーム色のようだが、中ほどのは色がくすんでいる。締めくくりのワフはデッキがアングル状に組まれたタイプで後部標識灯は赤色円板が付いて凛々しく見える。貨物列車の見物は実に楽しいものだ。