転轍器

古き良き時代の鉄道情景

ガソリン・石油類専用タンク車

 タキ3241 形式タキ3000 日本石油株式會社 ガソリン専用 燃32 下松駅常備(鶴崎駅臨時常備) 大分 S55(1980)/9

 タキ3000は昭和22年から1,594輛製造された30トン積ガソリン専用タンク車。タンクは台枠のまくら梁上部のタンク受台に乗り、帯金で締めつけられている。台車はTR41。

 タキ19999 形式タキ9900 日本石油株式會社 ガソリン専用 燃32 根岸駅常備 鶴崎 S56(1981)/3

 タキ9900は35トン積ガソリン専用車で昭和37年から41年にかけて546輛が製造された。異径胴タンク体と台枠の中間部分が無いフレームレス構造で独特なスタイルをしている。台車はTR41C。

 タキ39884 形式タキ9900 日本石油株式会社 石油類(除ガソリン)専用 燃31 根岸駅常備 大分 S61(1986)/9

 こちらは専用種別が石油類(除ガソリン)と標記され、軽油および重油である。軽油は自動車(ディーゼル)用、重油はA・B・Cに分類され、船舶や漁船、ボイラーや加熱炉等に用いられる燃料のようである。

 タキ35468 形式タキ35000 日本石油輸送株式会社 ガソリン専用 扇町駅常備 大分 S47(1972)/8

 タキ35000はタキ9900のような異径胴タンク車は製作が難しいので、製作の簡易化と軽量化をねらって新しく設計された標準形式のガソリンタンク車である。タンク体は中央部が太い円筒形、両端部が円錐形でドームが無いのが特ちょうである。台車はTR41C。

コタキ35682 形式タキ35000 日本石油輸送株式会社 ガソリン専用 燃32 大分港 S56(1981)/2

 タンク車の化成品分類番号は昭和54(1979)年10月に制定された。「燃32」は後から標記されたことがよくわかる。また形式の前に付く構造等を示す符号「コ」も標記されている。タンク体の常備駅は読めないが、フレームに「〇〇駅臨時常備」のプレートが付けられ、駅名は消されていた。

 タキ35783 形式タキ35000 モービル石油株式会社 ガソリン専用 清水駅常備(浮島町駅臨時常備) 恵比寿 S53(1978)/2

 タンク車の魅力は石油タンカーの他、化成品やセメントタンカーも含めて所有会社のロゴマークとレタリング標記が楽しみであった。

 タキ43284 形式タキ43000 日本オイルターミナル株式会社 ガソリン専用 倉賀野駅常備 西千葉 S51(1976)/2

 43トン積ガソリン専用タンク車。タキ35000とは少し異なる異径胴で、車輛限界をいっぱいに使って車長を短くして軽量化と積載量増大をはかったフレームレス構造である。台車はTR210またはTR214。
 かつて、16.5ミリのレールにヨ5000を前後に付けた日本オイルターミナルの青色タンク車をたくさんつないだ編成をDD51に牽かせる夢を抱いていた。

 コタキ45184 形式タキ45000 日本石油輸送株式会社 石油類(除ガソリン)専用 根岸駅常備 熊谷 S52(1977)/5

 タキ45000はタキ35000に対応する新しい標準形石油類専用(ガソリンを除く)タンク車である。台車はTR41C。

 40年ぶりに箱から出してみたアダチのバラキットタキ45000。恥ずかしながらタンク体は歪み、デカールは一部はげ落ちてしまっていた。バラバラになった台車を組み立てるのはネジの細かさに目がくらみ苦労した。でもTR41はとてもカッコよく見える。

 安達製作所の少々難しいバラキットを組んだタキ35000・タキ9900・ヨ5000を並べた錯覚に陥る。

 車輛のデータは「国鉄客車・貨車ガイドブック」、「プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑」、各模型メーカーWEBページを参照した。