転轍器

古き良き時代の鉄道情景

対関西夜行急行“日南”の最後

 新幹線博多開業による昭和50年3月10日時刻改正は、在来線の輸送体系が大きく変わり、名古屋・京都・大阪・岡山発着の特急や急行がことごとく廃止される画期的なものだった。対関西夜行急行として日豊本線は南延岡・宮崎・都城を結ぶ“日南”は昭和43年10月改正で登場し、以来日豊本線の花形列車として君臨、なかでも南宮崎電化直前ではC57牽引の急行列車として注目を浴びた。
 3月10日を前に見に行った大分以南の編成は欠車もあってED7663〔大〕+マニ36+オハネフ12+オロ11+ナハ10+ナハ10+ナハフ10の寂しい編成であった。
 迎える3月10日改正は門司港西鹿児島間の夜行急行“みやざき”が“日南”と改称されて愛称は継承され、同時に新幹線接続をかねた小倉・別府~大分・宮崎間の電車急行にもその名を冠している。
 京都発都城行1211レ“日南3号” 日豊本線大分~高城 S50(1975)/3/7