転轍器

古き良き時代の鉄道情景

山陰本線


 昭和54年頃の山陰本線下関口は相当数の客車列車が走っていた。下関発着で運転区間を見ると福知山・豊岡・米子・出雲市と気の遠くなるような長距離列車が走り、浜田・益田・東萩・長門市・滝部と西の駅名が続く。時刻表を開いて遠方の地名やDのつかない数字だけの列車番号を見ているだけで旅情が漂ってくる。かつて米子機関区のDF50が下関まで顔を見せていたが、撮影時はDF50時代の倍近い数のDD51が米子に集結していた。DD51628〔米〕の牽く下関行はマニ60を間に入れた乱暴な編成だった。 山陰本線綾羅木〜幡生 S54(1979)/7