転轍器

古き良き時代の鉄道情景

D511080


 南大嶺で会ったD511080〔厚〕は美祢線石灰石輸送で下回りが白っぽくなっていたのが印象に残っている。何か雰囲気が違って見えるのは板状に角ばった独特の形のデフが付いているからだろう。まるで模型機関車にオーバースケール気味の厚みのあるデフを装着したように見える。手持ちの配置表で履歴を拾うと、昭和32年高知、36年長野、42年酒田、43年長岡、44年出水、46年厚狭と、東北から信越、中国、四国、九州と日本各地を渡り歩いていたことがわかった。 美祢線南大嶺 S47(1972)/8/11

 戦時形のD51はかまぼこドームと船底形テンダが特ちょうである。わずかに見えるテンダの台車はタンク車やホッパ車が履くTR41にそっくりだ。厚狭からの折返しであるが、石炭が山盛りになっているのはどこかで給炭したのだろうか…。 D511080〔厚〕の牽く重安発厚狭行780レ 美祢線南大嶺 S47(1972)/8/11