転轍器

古き良き時代の鉄道情景

救援車スエ31

 ネガフォルダをふり返ってみると3輌のスエ31を撮っていたことに気づく。瀬野機関区のスエ3158と大分運転所スエ3135・60の3輌である。スエ31の詳細はRM LIBRARY228国鉄救援車図鑑(上)ー製綱客車の個性派車輌ーで知るところとなった。

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 スエ31はスハ32系やオハ35系等、さまざまな車輌から改造されているので形態はバラエティに富んでいるようだ。 「瀬野機関区救援車」と標記されたスエ3158は荷物車マニ32からの改造で外観は原形をほぼ維持しているとのこと。優美な丸屋根と妻面屋上の踏み板や各扉上部の水切りは渋い趣きを作り出している。 スエ3158〔広ヒロ〕 瀬野機関区 S57(1982)/8/18

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 「すみ丸ゴシック」と呼ばれる国鉄書体で書かれた救援車を撮っていた。 スエ3135〔分オイ〕 大分運転所 S61(1986)/9

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 スエ3135は昭和41年4月、小倉工場でスハフ32から改造された。前に配置されていたスエ30やオエ70の取替えであったかもしれない。豊後森から回送されて来たキハ0741と仲良く並んでいた。 スエ3135後位側 大分運転所 S61(1986)/10

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 スエ3135は国鉄時代最後の年の昭和62年1月に廃車されている。狭窓がずらりと並んだスハフ32を思い浮かべる。撮影時はJR化以降で廃車後しばらく留置されていたものと思われる。最後にカラーで収められたのは幸運であった。 大分運転所 S63(1988)/12

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 国鉄時代晩年の大分運転所の救援車はスエ3135とスエ3160の2輌が在籍していたものと思われる。スエ3160は郵便車マユ35からの改造で切妻スタイルであった。 スエ3160〔分オイ〕 大分運転所 S60(1985)/3/11