転轍器

古き良き時代の鉄道情景

コンテナ車いろいろ

 深夜の駅構内照明塔の下、機関車の連結を待つコンテナ編成が中線に置かれていた。これまで見てきたコンテナ車のイメージは5トンコンテナ5個積載であったが、いつ頃からか4個積みを見るようになってコンテナの規格もサイズが大きくなったものと思われる。この写真で見るとC20形と呼ばれるコンテナの帯は赤・白・青のタイプがあるようだ。 大分 S61(1986)/10/10

 コキ25851にタイプの異なるコンテナが積載されている。以前から目にするC11とひと回り大きい白ラインの入ったC20が間隔を空けて並ぶ。コキの台枠側面は縦の補強板が多数並んで古いタイプのように見える。 西大分 S56(1981)/2

 昼間は入換動車やフォークリフト、トラックの音が行き交って活気溢れるコンテナヤードも夜間は静かな佇まいに様相は一変する。 西大分 S56(1981)/2

 黄緑色と白色の冷蔵コンテナが載ったコンテナ車はとても魅力的であった。箱に描かれたJNRマークと「国鉄コンテナ」、「戸口から戸口へ」のフレーズも当時の憧れの的であった。 日豊本線徳浦(信)~津久見 S46(1971)/8

 コキ50000はコキ5500よりも大形で12フィート5トンコンテナを5個積載可能のようだ。両端が青帯のC21、内側は白帯のC20が3個並び5個積載されている。台車はTR223を履いているので近代的に見える。 コキ52461 形式コキ50000 西大分 S56(1981)/3/8

 白帯のC20コンテナを4個積載する、端面がまるで模型のようにのっぺりとしたコンテナ車はコキ5500ののようだ。台車はク5000やワキ5000が履いていたのと同じTR63と思われる。 コキ27313 形式コキ5500 西大分 S56(1981)/3/8

 緊締装置が4箇所の古いコキ車は以前の5個積から12フィート新規格コンテナ4個積に対応するため改造されたものと思われる。 コキ26491 形式コキ5500 大分 S56(1981)/4

 コキ車の間にコキフ50000が挟まっていた。積載コンテナはC20とは違うひときわ青色が目立ち、高さも少しちがうC35が載っていた。昭和59年のヤード系貨物列車廃止に伴うコンテナ輸送強化の際に登場した比較的新しいタイプのようだ。 コキフ51267 形式コキフ50000 西大分 S62(1987)/1

 本線上で見るコンテナ編成のコキフは律儀に最後尾を締めくくる光景よりも、この写真のように車掌室部分が逆向きに連結されているコキフを良く見た気がする。コンテナが全く載っていない編成が関門トンネルから出て来た。 門司 S57(1982)/8/18

 大分ケミカル所有の私有タンクコンテナUT3形を5個積載している。たまたま居あわせたコキ車を撮っただけで、種類や形態がバラエティに富んだコンテナにもう少し視点があったらもっと記録できていたかもしれない。 コキ50926 形式コキ50000 西大分 S62(1987)/1

 1個だけ大事そうに運ばれている。C20形は国鉄コンテナで最多個数を占め、昭和46年から55年までの間に約37,000個製作されたとの事。 C20-19623 門司 S57(1982)/8/18

 魅力的な形の国鉄コンテナはH10形式、5トン積塩化ビニル樹脂専用ホッパコンテナであった。JNRマークを始めとして国鉄書体のレタリングが印象に残る。荷重5t、自重1.7tもよく写っている。突然現れた貨物列車の中に惹かれるものがあって咄嗟に撮ったような気がする。 H10-382 形式H-10 塩化ビニル樹脂専用 富山 S51(1976)/9/15

 ポリゾールとは接着剤や塗料、建築材に使われる物質で大分鶴崎臨海工業地帯に立地する昭和電工の製品である。特殊構造のタンク・ホッパコンテナは、荷主がコンテナを製作・保有する私有コンテナとして開発されたようだ。 UT1-209 形式UT-1 昭和高分子株式会社 ポリゾール 西大分駅常備 西大分 S56(1981)/3/8