転轍器

古き良き時代の鉄道情景

南阿蘇鉄道 トロッコ列車

 夏休みの家族旅行で南阿蘇鉄道トロッコ列車に乗っていた。家族を撮ったネガはスキャンしていないのでPCのネガフォルダには無く、また汽車を撮りに出掛けたわけではないので記録も無くこの時の記憶は飛んでいた。ポケットアルバムに入ったプリントを見ながら唯一度乗車した南阿蘇鉄道を思い返してみた。

 無蓋貨車を改造したトロッコを以前見たことのあるような貨車移動機とレールバスで挟んで南郷谷の美しい景色を往復する。ポケットアルバムの写真から立野のホームは家族連れやこども達で大賑わいであった。かろうじて1枚DB102のカットが残っていた。 立野 H5(1993)/8

 MT2000形を先頭にしたトロッコ列車は左カーブで岩下トンネルへ入る。

 トンネルを出た所は第1白川橋梁上。まるで深山幽谷の世界に連れ込まれたような恐怖を覚える。

 第1白川橋梁は断崖絶壁のトンネルとトンネルの間に架かる。トロッコ列車でしか味わえない構図だ。

 戸下トンネルを出て第1白川橋梁を渡り犀角山トンネルに入る(後面展望)。

 牧歌的な景色の先に阿蘇五岳を望む。

 ふとC12の煙がたなびいているような錯覚に陥る。

 機関車の左サイドはキャブとボンネットが面一(半キャブ)なので、トラの妻面からは視界がきく。バックミラーに凛々しい顔が映っている。

 機関車とトラががっちり握手。