転轍器

古き良き時代の鉄道情景

伊田発苅田港行石炭列車


 筑豊炭田の石炭は若松・戸畑・苅田港の各桟橋へ運ばれるのは知っていたが、どの駅で仕立てられた物がどの港へ行くのかは謎のままである。田川線を通って苅田港へ運ばれる石炭は、地理的に伊田や後藤寺、豊前川崎辺りからであろうか。そういえば伊田の構内には巨大なホッパーが残っていたし、勾金の貨物側線には石炭積込み設備もあった。縦横無尽に張り巡らされた筑豊の鉄道地図を見ながら全盛時代の直方や伊田苅田港の煙にかすむ情景を想像するのは楽しいものだ。 29611〔後〕+19688〔後〕重連の464レ 田川線油須原〜内田(信) S46(1971)/4