朱色と灰色のコントラストが美しい登山電車に乗って箱根の山は天下の険、強羅へやって来た。登山電車ということだけあって80‰の勾配はケーブルカーのような錯覚におちいる。途中3箇所のスイッチバックは勾配の凄さを実感するのと、運転士と車掌が前後入れ替る光景が印象に残っている。強羅は雪まじりのみぞれで強烈に寒かった。
強羅は登山鉄道の終点で簡単な2線車庫が設けられている。ホームから見える広告看板が温泉駅の風情を漂わせている。「強羅」のサボを付けた113が入ってきた。1435ミリの線路幅が実感できる。 箱根登山鉄道強羅 S51(1976)/2
小田原行の115が待機する。15mの車体は路面電車のようで運転席はまん中にある。床下は水を撒きながら山を上下するのに必要な水タンクが付き、屋根上は抵抗器が載せられている。 箱根登山鉄道強羅 S51(1976)/2
車体の塗分けは朱色と灰色でその境目のウインドシル・ヘッダーは白に塗られている。115は車体の輪郭とウインドシル・ヘッダーにリベットが打たれているが110はそれが無いように見える。 箱根登山鉄道強羅 S51(1976)/2