転轍器

古き良き時代の鉄道情景

D5179

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 夕刻の上り門司(操)行貨物は2軸やボギーの不規則なジョイント音が延々と続く長い編成でD5179〔延〕が引っ張って来た。南延岡区のD51は昭和44年3月時点で14輌が配置され、その内9・12・79・93の4輌がなめくじであった。走行するD5179〔延〕はこの時一度会っただけで翌年には熊本へ転属していた。折返し終着駅の入構で機関士と助士は余裕の表情で顔を出していた。お疲れさま。 1596レ 大分 S44(1969)/8

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 折返し仕業まで機留線で待機するD5179〔延〕と会っていた。出水を基地に鹿児島本線で使われた後南延岡に移り昭和45年春まで日豊本線で活躍、再び鹿児島本線側に戻って熊本で廃車となっている。鹿児島本線電化目前の転属はよほどひっ迫したのであろうか、また南延岡側は検査期間の短い罐を放出したのであろうか、何れにしても熊本での稼働は短い間であった。
 D5179〔延〕はシンダエプロンを装備し、デッキカバーの上に粘着力増強のためのコンクリートウエイトを乗せている。標識灯はフロントデッキ上の高い位置に、リンゲルマン濃度計がデフステイに取り付けられているのも独特であった。 大分運転所 S44(1969)/3