転轍器

古き良き時代の鉄道情景

第5玖珠川橋梁

 日田杉の山々と穏やかな玖珠川の渓流が織りなす景色の中、久大本線下り気動車列車は第4玖珠川橋梁を渡り、第5玖珠川橋梁手前のR400の左曲線を進む。

 久大本線最後の開通区間、日田~天ヶ瀬間は蛇行する玖珠川を7回も渡る山岳地帯の難所であった。昭和9年11月15日、久大線(久大西線)久留米~天ヶ瀬間、大湯線(久大東線)大分~天ヶ瀬間が接続して久大本線が全通した。

 列車は第5玖珠川橋梁に差しかかる。線形は日田盆地を過ぎて曲線の多い山岳線となり玖珠盆地に至るまで上り勾配が続く。

 キユニ16+キハ45+キハ53+キハ17+キハ26の新旧塗色の5輛編成が第5玖珠川橋梁を行く。 久大本線豊後中川~天ヶ瀬 S54(1979)/7/8

 高塚地蔵尊への最寄りである豊後中川駅と峡谷の温泉郷にある天ヶ瀬駅の間に設けられた4つの橋梁(第4~第7玖珠川)と2つの隧道(池原・長角)は屈曲する玖珠川と両岸の岸壁を克服している。