転轍器

古き良き時代の鉄道情景

代々木点描

 「よよぎ」の響きは公園の名前もあって、集会やイベント・コンサートを連想させられる。また学生運動や予備校のイメージも浮かび独特な響きの感覚を抱いていた。代々木駅は山手線と中央本線緩行線が接する3面4線の配線で、緩行線と山手線内回りは同一ホームの乗換えができた。山手貨物線に旧形電気機関車が現れないか代々木付近を歩いてみたが、EF651000番台としか会えなかった。

 築堤上は山手線と山手貨物線複々線が通っている。手前2線の山手貨物線は少し角度が付いて下りぎみになっているのが見てとれる。この先で地上に下りて中央本線複々線の下をアンダーパスして新宿構内へと入る。高さ制限のある窮屈そうなガード下の通りは明治通りから代々木駅西口へ向かう道路と思われる。1灯の交通信号機は狭いトンネルを交互に通行させるためのそれと似ている。高運転台のクハ103車端部にシルバーシートのステッカーが貼られているのがわかる。 山手線原宿~代々木 S51(1976)/2/14

 少し代々木寄りに歩くと貨物線は地平に下りて電車線の築堤と高低差がついていた。EF651048〔宇〕の牽くタンカー編成を踏切で撮る。ふり返れば中央本線の高架線が山手線と接する位置で、貨物線はガード下を潜ると広大な新宿構内へ入る。手前の渡り線は新宿ヤードから品川方面へ進出するために設けられているようだ。 山手貨物線渋谷~新宿 S51(1976)/2/14