転轍器

古き良き時代の鉄道情景

スロ62

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 10系寝台車やスハ43系座席車で組まれた急行編成に、ひときわ屋根の低い一番最初に目が向く、私の好きなクルマがスロ62である。銀色の低屋根に載った形の良いAU13ユニットクーラー、ウインドシル下淡緑色の帯、下回りで目を引く冷房電源のディーゼル発電機とTR50系台車等が魅力のディテールであった。また貫通扉のベージュ色は青色車体に映える格好のアクセントとなっている。 スロ622024〔名ナコ〕 日豊本線高城 S55(1980)/7

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 「国鉄客車・貨車ガイドブック」(誠文堂新光社/昭和49年刊)からスロ62の解説は以下の通り。「スロ62形式車は、鋼体化のオハ61形式車を昭和34~37年に改造してオロ61形式とし、さらに42年に冷房装置をつけて現形式とした」。高城に留置された2輛のスロ62は名古屋から大分へ転属したものの、その用途は不明である。 スロ622025〔名ナコ〕 日豊本線高城 S55(1980)/7

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 スロ62のデッキ側妻面を見る。車体標記のレタリングが施され、配電盤カバーのでっぱりが見える。屋根上につながるステップがあり架線注意標識も付けられている。16番モデル、谷川製作所のスロ62を見るようである。

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 偶然、門トスのお座敷編成と出会う。1号車「桜島」はスロフ812105〔門トス〕、2号車「高千穂」はスロ812109〔門トス〕でいずれも昭和47年9月、鳥栖配置のスロ62から改造されたものであった。このお座敷編成は12系800番台の山編成、海編成が登場するまで稼働したものと思われる。 久大本線天ヶ瀬 S51(1976)/9/20