転轍器

古き良き時代の鉄道情景

日豊本線旧線


 付属編成を付けた9連の小倉行3514M“ゆのか7号”が亀川を出てれんこん畑の広がる関の江海岸に沿う右カーブにさしかかる。ここから上り勾配となって国道といっしょに岬の海岸線を回る。今は無き単線時代の旧ルートで背景は亀川から見た形の良い高崎山が見える。 日豊本線豊後豊岡〜亀川 S53(1978)/9

 撮影場所から振り返ると工事中の茅場トンネル亀川寄りの坑口が見える。右の旧線は国道10号線と共に別府湾を望みながら海岸線を進む。

海岸沿いの旧線を行く  日豊本線豊後豊岡〜亀川 S53(1978)/8
 別府湾の奥深く別府市と日出町の境界線があるこの辺りは、海面からかなり高い位置にあり、いわば岬を越える峠越えで、事実ここを境に亀川側と豊後豊岡側では天候も気温も変わる難所であった。山の斜面には「日豊本線茅場トンネル工事」の建て看板が示す通り、複線の新ルートが建設されていた。昭和55年に新ルートへ切り替えられて、旧線路跡は国道10号線の4車線化へ転用された。