転轍器

古き良き時代の鉄道情景

大分・下郡で出会った客車 オハ35・オハフ33

 オハフ33の戦前製は丸屋根で、いかにも昔の客車といった印象がある。リベットのある車体と屋根の両端部にかけての微妙な曲線が特ちょうであった。 オハフ33151〔門モコ〕 下郡 S51(1976)/3

 オハフ33151〔門モコ〕は昭和14(1939)年9月製。台車はTR23と思われる。

 オハフ33320〔分オイ〕は昭和17(1942)年2月製。車掌室のある後位側妻面には梯子が付いている。標識灯の位置を片側だけ避けている形がおもしろい。 下郡 S48(1973)/4/8

 きのこ折妻、鋼板屋根のオハフ33463〔門モコ〕の後位側妻面は梯子ではなく手摺りが付いている。 下郡 S48(1973)/4/8

 標識灯の位置を両側で避けるタイプの梯子。 オハフ33442〔門モコ〕 大分 S56(1981)/2/15

 丸屋根・標準タイプのオハ35。客室窓は11個並び、オハフ33よりも1個多くサイドの印象は少し異なる。 オハ35531〔分オイ〕 下郡 S48(1973)/4/8

 オハ351011〔分オイ〕は昭和21(1946)年11月製で、車体は丸屋根ではなく絞り折妻構造のようである。台車はTR34と思われる。 下郡 S48(1973)/4/8

 床下の検水栓と給水栓の標記に目がいく。「検水」と思ったが標記は「験水」となっている。ブレーキシリンダーとその動作弁、エアータンクの配管がわかる。

 怪しく映る客車の床下に目が奪われる。台枠沿いを這うブレーキ管や水タンクと蓄電池箱の位置関係がわかる。給水栓横の太い管は何だろうか。巻物をしているように見えるので暖房管かもしれない。

 エアータンクは大きい方が付加空気溜、小さい方が補助空気溜と記載されているのを見たことがある。

 ブレーキシリンダーと動作弁。

 TR23台車と発電機。

 オハ35系の床下は水タンクの両側は蓄電池箱が並ぶはずであるが、この写真では水タンク向こう側に大きな箱が付いている。スハ43かスハフ42の床下かもしれない。

 複雑怪奇な機械模様に惹かれる。