転轍器

古き良き時代の鉄道情景

キユニ16


 キユニ16は昭和28年に登場した正面湘南スタイルの電気式気動車キハ44100を改造してキハユニ16となり、さらにキハユニ16の客室部分を改造してキユニ16となった複雑な経緯を辿っている。キユニ161と162はそれぞれキハユニ161、165から昭和40年3月の改造で広島配置、キユニ163はキハユニ166から45年10月改造で同じく広島に配置されている。45年10月以降、久大本線の郵便荷物輸送用として広島からキユニ161・162、キハユニ163が大分に転属したものと思われる。なお、キハユニ163はキユニ161・162の正面非貫通と違って貫通形スタイルで顔は異なる。 キユニ162 〔分オイ〕 大分運転所 S47(1972)/2/20

 「RMLIBRARY20/国鉄郵便・荷物気動車の歩み(上)/ネコパブリッシング/平成13年3月刊)」に広島時代のキユニ162の写真が掲載されている。それを見ると正面の塗分けはいわゆる金太郎塗装なのに対して大分で見た162は正面一直線の塗分けになっていた。日田で偶然会った162はまだクリームと朱色の気動車色で朱色5号と呼ばれる大胆な一色塗になる前であった。 久大本線日田 S51(1976)/9/20

 キハユニ16は電気式気動車キハ44100から昭和30年代初めに改造された形式で、正面2枚窓の湘南形がオリジナルであるが、キハユニ163はさらに貫通形に改造された異色の存在である。広島から大分へ来たキユニ161・162とは異なる前歴を持っている。キハ58とつながっていると163の車内は見劣りがして、椅子の背板はモケットではなくニスで塗られた板そのものだったような記憶がある。 キハユニ163〔分オイ〕 久大本線天神山 S51(1976)/9/20 

 大在のヤードは廃車の気動車・客車の置場と化していて驚いた。そこに居たキユニ161は朱色一色塗で印象は大きく変わっている。車軸の回りを蹄鉄のようなカバーがバネを覆っているように見える独特の形をしたDT19台車に目が行く。 キハニ161〔分オイ〕 日豊本線大在 S56(1981)/2/8